引退を考える時は3つある。

 世の中の風俗嬢が引退を意識する瞬間、共通しているのは以下の2点ではないでしょうか?


①メンタルを病んでしまった。
 不特定多数の男性客のために、長期間に渡り体をさらけ出し続けると自分自身を支える手立てのない女子は心を病む傾向にあります。


②肉体的な限界を感じた。
 20代の子にはまだまだ理解不能かもしれませんが、35を過ぎたあたりから現役の風俗嬢は明らかな肉体的な衰えを感じ始めます。


①も②もどちらも「引退」を意識するトリガーが引かれるには十分な理由です。


それでは3つ目は?その前に私の場合の「引退」ストーリーを紹介致します。

私の場合の、「引退」に至ったストーリー。

あれは世の中の卒業シーズンまっさかりな3月のことでした。


いつものように、北千住の自宅から(というより、ぼろい女性専用アパート)から鶯谷方面に向かっている時のことです。


同じく同郷から上京していた、友人の働くベーカリーにふと立ち寄ってみました。店内で忙しそうに接客する友人を見ていたら、


「あれ、私って何になりたいんだっけ?」


とふと思ったのがきっかけです。


友人は、「鍵屋になる。」という、一見して私には理解しがたい目標を持ち上京し鍵の専門学校(あるらしいです・・・)に通うため一生懸命毎日ベーカリーでその資金を貯めていました。


漠然とお金を稼ぐ行為をする私は、夢を追う友人を見て「引退」を意識したのですが、実は先ほど述べた3つ目の理由が私の中でのトリガーとなっております。

ある、体の変化が「引退」を考えるきっかけだった。

体の変化は心のサイン。


とは良く言ったものですが、私の場合は少し違っていて


「風俗嬢の鮮度は、体で体感する。」


といった感じでした。



ある、毎日のように目にする一部分に変化が現れたのが「引退」のきっかけでした。

始まりは・・・・・・・・一本の・・・・・・・陰毛。

勘のいい方はお気づきでしょうか。


タイトルどおり、陰毛の中に一本の白髪をしたのがきっかけです。


ショックは、はかり知れませんでした。



そもそも、陰毛に白髪が生える。という現象自体が信じられませんでした。実際に自分の陰毛に白髪が交じっていても信じられないのです。


陰毛のお陰で気付けたこと。。。

そんなわけで、陰毛ショックが私を襲いました。


おいうちをかけるように、低賃金(当時は本当にそう思った。)なのに夢に向かっている友人と高時給なのに白髪が陰毛に交じっている自分。というシュールなのかなんなのかもはや良く分からない状況が私を襲います。


この日、私は心に決めました。



「あと、300万貯めたら引退しよう。」と。


あれから○年経ちました。


今は白髪の陰毛に感謝しています。


周囲の嬢たちより早めに、現実社会に引き戻されたことで学ぶことがたくさんありました。


あの、白髪の陰毛は「お前はもう風俗嬢としての旬が過ぎつつある。」というメッセージを私に投げかけていたのかもしれません。。。

関連するキーワード

はてな Twitter Facebook Google+ LINE